東習志野巨大マンション「ユトリシア」について考える: 2007年03月 アーカイブ

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2007年03月27日

配置図 (縮小案)

縮小案の配置図

頂いた資料の今回出された縮小案の配置図です。
画像をクリックすると拡大します。


さて、初めの設計とどこが変わったでしょうか。


では、最初に出された配置図を見て比べてみましょう。

          ↓

最初の配置図

(画像クリックで拡大します。)

と、言っても分からないですよね。 



変わった所

A棟  - 304戸が293戸に。 配置が北側に6M移動、付属棟を東へ2M移動

B棟  - 323戸が303戸に。 西妻側4階、9階部分を18Mカット 位置を南へ2M移動

C棟  - 298戸が315戸に。 東妻側を8M、東側住棟を10M西側に移動

D棟  - 274戸が279戸に。 東側住棟を6M西側に移動

E棟  - 306戸が301戸に。 東住棟を7M西側に移動

全戸数1491戸  当初の14戸減。

駐車台数 1491台 来客者用20台 合計1511台

D棟内側にあった共用棟が西へ移動。(ただ、共用棟とは書いていない。)

南からの車の出入りはなし。(人は通る)

西側車輌出入口が二箇所に。(当初は三箇所)

北側に洗車場、D棟前のイベント広場にBBQコーナー。
(別にどうでもいいんだけど書いてみた(笑))

B棟北側駐車場の西側を22Mカット。5層6段から4層5段へ。

E棟北側駐車場を東へ9M移動。5層6段から4層5段へ。





高さは15階で変わらず。


ほとんど変わってないですねぇ

第3回説明会

2007年3月24日(土) 午後1:00より、
東習志野コミュニティセンターにて長谷工さん主催の
説明会が行われました。

地域別を含めると3回目になります。

このお知らせがポスティングされたのが、3月16日(金)。
8日前ですよ。 なんだこれですわ。 まったく。
ほんとに迷惑極まりない。 

出された資料は、当初の図面と変更後の図面。
変更後の日影図、今までに地域住民から出された要望に関する回答書の3部。

お決まりの挨拶のあと、資料に沿って説明が始まる。

A4、8ページ、18項目に関する要望と回答があるのですが、
回答書の出所が会社名のみで、責任者の名前も印もナシ。

回答書2007.3.24

(画像をクリックすると拡大します。)


地域住民が一番気にしている「計画規模の縮小」は以下の通りでした。

__________________

1505戸 - 1491戸

階数  - 15階 (変わらず)

A棟  - 北側に6M移動、付属棟を東へ2M移動 

B棟  - 西妻側4階、9階部分を18Mカット 位置を南へ2M移動

C棟  - 東妻側を8M、東側住棟を10M西側に移動

D棟  - 東側住棟を6M西側に移動

E棟  - 東住棟を7M西側に移動

その他、駐車場の移動もすこしあります。

西側にあった3箇所の車輌出入口 - 2箇所

南門(県営側)を開ける - 開けない事にした(人の通行はあり)

駐車台数  1505台 来客用6台  - 1491台 来客用20台 合計1511台


_______________________

「精一杯の変更」だそうです。 

約1時間の説明のあと、質疑応答。

規模の大きさの割りに、西側だけに車輌出入口がある事に関して
西側住民の方から不満の声。 
有事の際にどうするんだ、東西南北の住民感情としてもしこりになるだろう
と、意見。

南側は県営住宅の生活道路、東側は車幅が狭く、車道と歩道の区別がない、
北側はマラソン道路という広い歩道があり、
習志野市はそれを分断することを許可しない。
西側は歩道と車道が分かれているなどの理由から
西側に集中してしまう事を許していただきたいとの事。

「決してこれは事業者が西側だけに車輌出入口を計画したのではない、
 事業者は東西南北に出入り口を作りたかった。」←ココを強調。


ここで個人的な意見を述べさせてもらうと、
そもそも 東、南、北が使えないというのが分かっているのなら
車1500台近くが出入りする様な建物を建てられる立地条件ではないのでは?
という素朴な疑問。

計画規模の縮小案に対して
「たいして変わってねーじゃねーか!」
「もっと考えて」
という意見が多数あがる。

長谷工の企業理念を問い、
「社会に貢献するような立派な建物を建ててはじめて
 ご苦労様と言われ、利益がでるんじゃないか。
 何故多くの人に迷惑をかけるんだ」 という強い意見に対して
「ここで企業理念に関して議論するつもりはありません。」と言い切る。

図面には建物の容積率も記載されていない、
それを計算する為の数字もナシ。

一番最初にもらった「計画概要」にも
建物の容積率の記載ナシ。

一体、当初の計画は何%で、縮小案は何%なんだろう?


住民から、
「敷地に5棟と言っているが、15棟に見える。
 これは内部の建物に日陰がかかることをごまかすためではないのか?」

「電車だってつなぎ目があっても、一両ずつ数えるじゃないか」

「建物と建物の繋ぎ方はどうなっているんだ」

などの質問が相次ぐ。

これらの質問に関しては、「渡り廊下のようなもので」という答え。
そして「エキスパンションジョイントというのを使います」という。


渡り廊下みたいので繋げば、
建物って1棟になるんだぁ?? へぇ

なんか建築の世界って不思議だなぁ。


この話で盛り上がると、司会進行のテン設計の方が
「みなさん、いつまでもこの議論を続けますか?」
と、質問を中断させるような発言。

それってどうなんでしょう?

疑問があるから質問してるのに、なんで一方的にさえぎろうとするんだ?
説明会にならないじゃない。

会場からブーイング。

結局、「次の方どうぞ」と、あいまいに進行させられる。


駐車場の容積も答えられない。

「データを持っていませんので」←が理由

こんなに大きなプロジェクトなのに
「データを持っていない」という理由で答えられないなんて、
建築主らしからぬ発言。

「この建物とこの建物の間隔はどれくらいですか?」

(定規を出してきて、手計りしながら)
「えーと・・・1Mくらいです。」

「ここは?」

「えーと、8Mくらい」

くらいって・・・

くらいってなんだーーー(笑)

設計に関する全ての数字は頭の中に入っているか、
もしくは即答できるような準備は当然のことなんじゃないでしょうか?
相変わらず不思議な方達です。


Q.「東習志野に来れるはしご車が一台しかない、
 しかも9階までと聞いたが、防災面はどうなっているのか」

A.「消防車の寄り付きは13箇所あります。
 各戸からは二方面に非難できるようになっています。」

(高層部に住む人は、脚力勝負ですね・・・ぼそ・・。)

Q.「4000人から5000人の人が住むと仮定して
  周辺の避難場所のキャパはあるのか」

A.「地震が起きても倒れにくいですので、
  避難勧告が出ても全員が非難するかどうかわかりません。
  逆に、この敷地内の方が安全ということで残る方もいると思います。」


あとの方で、これに関連して、長谷工さんが、

「すいません。ここらへんの避難所ってどこなんですか?」

と、逆に聞いてくる。

そ、そんな事も調べてないの・・・? 知ってるかと思った・・・。
相変わらず不思議な方達だ。


一団地認定についても、建物の繋ぎ方についても
「許可を出すのは、審査機関です。 通らなければまた考えます。」とのこと。

Q.「他の所でエキスパンションジョイントを使った建物が
 1棟と認められずに、建築許可を取り下げられたが?」

A.「ですから、決めるのは審査機関です。それに従うだけです。」


違法行為をして取り下げられている事実があるのに、
それでも出すというのがよく分からない。

最後の方で、
「決めるのは検査機関だ。あなた達には関係ない なんて、
 ヒジ鉄をくらわすような言い方じゃ説明会にならないでしょ?
 住民を不安にさせないことが説明会なんじゃないの?」
と、言われる。

まったくです。

「敷地内の建物同士で日陰が3時間以上になる戸数を次までに出してきなさい」
という発言もありました。

そうですね。外側の環境も大事ですが、
敷地内の建物の事も気になります。

まだ事前協議の段階だそうですが、
毎回こんな説明会じゃ、地域住民の不満や不安は増すばかりですね。

そうそう、習志野市では

「工業地域においては、原則として住宅を目的とする開発事業は行わないこと。
 ただし、周辺の環境を勘案し、市長が特に認めた場合はこの限りではない。」

というのがありますが、習志野市長さんは認めるんでしょうか?

既に周りが住宅地になっていますから、周辺の環境を勘案し という部分では
分からないでもないですが、だったら周辺の景観と合うようにして欲しいものです。

一箇所に、しかも急激に人口が増えるとどうなるか なんて、
悪いことしか想像がつきません。

 

2007年03月03日

立面図

立面図


第一回説明会で頂いた資料の中の「立面図」です。
画像をクリックすると拡大します。

上段が予定マンション、南側(県営住宅側)から見た図、
2段めが東側(習四中側)から見た図、
3段目が北側(マラソン道路側)から見た図、
下段が西側(1丁目側)から見た図です。

右下の図には分かりやすいように
「A棟」などの文字を加えさせていただきました。

地上15階の部分は高さが44.65メートルです。
普通の木造二階建ては約7メートルです。

北側、マラソン道路からの眺めは
E棟、B棟が繋がって見えるので、横幅280メートルの巨大な壁となります。



右下の部分拡大図



立面図の右下の部分を拡大した図です。
建物を上から見たところですね。

建築主の長谷工さんは、L字型のこの建物をそれぞれ
A棟、B棟、C棟、D棟、E棟と呼び 敷地内に「5棟建てる」という表現をします。
私たち素人の目には、全部で15棟に見えるのですが・・。
建物って、少しくっついてれば「1棟」と数えるんでしょうか?
なかなか素人には理解できない部分なんですね。

2007年03月01日

第2回説明会

2月24日 土曜日 午後6時から 長谷工さんによる
3丁目町会向けの説明会がありました。

私は以前から予定していたスケジュールをキャンセルして
説明会へ出かけました。
降って湧いた「騒動」は日々の予定を狂わせます。本当に迷惑な話です。
でも、自分の目と耳で確かめないとね。

会館はあふれるほどの出席者。70名くらいはいたでしょうか。

第1回説明会を欠席した方もいたので、もう一度映像による説明。
その後質疑応答に入りました。

第1回の時は、あの場所で初めて詳細を知ったので
皆さん「何がなんだか」でしたが、
今回はさらに疑問となる事、個々の要望など
多くの発言者が出ました。

本当にたくさんの意見、質問、要望が出ましたが
その中でも あれ?? と思う箇所がいくつかありましたので
それについて書き出します。


1.「長谷工コーポレーションさんの企業理念とは何ですか?」

という質問に、主催者側からすぐに言葉が出ませんでした。

顔を見合わせたり、手帳を探したり、紙切れが渡されたりして
やっとこ手帳のようなものを見ながら、

『都市と人間の最適な環境創造を通して社会に貢献する』
と、開発推進部長さんから言葉が出ました。


個人的意見ですが、私はとっさに「社長さん、可哀相」と思いました。
企業としては、このような住民との会合は良くある事でしょうし、
それよりも何よりも、社内で地位のある方が、
企業理念をスラスラ言えない。 

自分が同じ会社の人間であの場所に居たら、
恥ずかしくて顔から火が出ちゃいます。

「ホームページにも書いてありますが・・・」
とおっしゃっていましたが、探しても見当たりません。
どこかな書いてあるのかな?
通常、企業理念なるものは一番目立つところにあると思うのですが・・。

「リクナビ2008」という求人サイトにこんなことが書いてありました。

_____________________________________________________________________________________________________________

都市と人間の最適な環境創造を通して社会に貢献する

 人々が住み、働く場所としての「都市」、そこに暮らす「人間」、
 そして人々の心に安らぎを与え都市の景観に潤いをもたらす緑、「環境」。
 「都市」・「人間」・「環境」、この3つの理想的な調和が私たちの企業テーマです
 都市生活に関わるすべてを事業フィールドとして、
 都市の未来のあり方を考える「都市環境創造産業」。
 それが長谷工グループの進む道です。
 当社はこれまで43万戸を超えるマンションを世に提供し、
 都市の住宅事情向上に貢献してきました。
 都市に住まう人々の豊かで快適な生活のため、優れた住環境を創造し、
 人々に「夢」を提供する。それが私たちの社会貢献であると考えています。

_____________________________________________________________________________________________________________

「都市」「人間」「環境」の調和を柱にしているようですが、
東習志野は「都市」ではありません。

都市とは
(1)繁華な都会。人口が集中する地域。
(2)人間・金融・情報などの集中により、近代資本主義社会を形成する中核的役割を担う地域。
(3)人口を集中させる機能や施設を計画的に一定の空間に集めたところ。
を意味します。

東習志野はこれに当てはまりません。

だとすると? 一企業が東習志野を都市にしようと??
無謀すぎると思うのは私だけでしょうか。


2.「建築確認を公的な所へ出して欲しい」

この要望の答えは、
「民間に出すつもりです。 今はどこも民間へ出してます」

いや、昨今色々な問題が起きているから
あえて「公的機関へ」と頼んでいるのです。
「他の企業も民間だから」というのは理由にはならないと思います。
不思議です。



3.「基礎の杭は何本か。 また基礎は何メートル掘るのか。」

この質問の答えは「次までに用意します。」
お答えされた部長さんはこの企画の最高責任者と聞いています。
基礎工事の杭の数くらい、掘る深さぐらい把握してないんでしょうか。
不思議です。


4.「問い合わせ用にEメールはないのか。」
「ありません。お問い合わせは電話がFAXでお願いします。」

これは前回の時にも出た質問ですが、このご時勢にEメールが使えないらしいです。
電話もフリーダイヤルではありません。かけた方が料金を払うシステム。

「電話やFAXだと履歴が残らないので、是非Eメールアドレスを用意して欲しい」
との要望には、がんとして「電話かFAXで」を強調していました。
立派なHPをお持ちですし、それなりのプログラマーやエンジニアがいらっしゃるでしょうに
なぜアナログな手法にこだわるのか。
とても不思議です。 


5.「付近の交通量調査で 類似のマンションを参考に と言っていたが
  類似とはどこのことでしょう。」

この答えは約400数戸のマンションだそうです。
どこが類似しているのでしょう。
不思議です。




6.「日影に関して住民に説明漏れはないですか。」
一瞬、何の事だろう?という表情をされたのち、
「真太陽時の事ですね。」と説明を始める。

「真太陽時」はここのブログでも紹介していますが、
図面の時間と標準時間にはズレがあると言う事です。
一般市民は「真太陽時」という時間の読み方を知らないのが普通です。
決してうそではないのは分かっていますが、
一般市民に分かりやすく説明するのは、
専門業者の義務じゃないでしょうか?

「では、実際はもっと早くにかげるんですね?」
という質問に、
「はい。15分くらい。」

ちょっと待って。 明石と東京で18分の差ですよ?
それくらい知らないのでしょうか。
「15分くらい」なんてアバウトな答え方、とても専門家とは思えません。
不思議です。





第1回の時に出された要望の答えはあったかと言うと、
えーと・・・、春秋と夏至の日影図と北西の風についての資料だけでしょうか。
日影図の図面と3D映像がありました。

建物の高さの事、道路を含め行政との関わりのこと、実際の工事のこと等々、
前回出された要望の答えはありませんでした。
約一ヶ月では無理なようです。

「これからもみなさんと話し合いを設け、強引に着工することはありません。」
とおっしゃっていました。

それにしても不思議だらけの説明会でした。

計画や工事云々以前に、
やはり業者としての、専門家としての姿勢に疑問が残りました。

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