東習志野巨大マンション「ユトリシア」について考える: トリクロロエチレンとは
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トリクロロエチレンとは

トリクロロエチレン (trichloroethylene) は有機塩素化合物の一種である。
常温では無色透明の液体で、不燃性である。揮発性があり、甘い香りを持つ。

脱脂力が大きいため、半導体産業での洗浄用やクリーニング剤として
1980年代頃までは広く用いられていた。
しかし発がん性が指摘され、代替物質への移行が行われている。

土壌汚染や地下水汚染を引き起こす原因ともなるため、
各国で水質汚濁並びに土壌汚染に係る環境基準が定められている。
日本では化学物質審査規制法により、1989年に第二種特定化学物質に指定された。

国際がん研究機関の発がん性評価ではグループ 2A の
「おそらく発がん性を持つ」物質として規定されている。


用途としては、様々な有機化合物の良溶媒である。
1920年代に初めて広く使われ始めたとき、その主用途はダイズ、ココナッツ、ヤシからの
植物油の抽出であった。
他にも、食品工業においてコーヒーのデカフェ、ホップや香辛料からの香料の抽出に使われた。
ドライクリーニング用の溶媒としても利用されたが、
この用途は1950年代にはテトラクロロエチレンに取って代わられた。

毒性をもつことから1970年代以降ほとんどの国で食品および医薬品工業での使用が禁止された。
その歴史の大部分を通して金属部品のグリース落としとして広く使われた。
1950年代後期、より毒性の低い 1,1,1-トリクロロエタンが登場したことにより、
グリース落としとしての需要は減少し始めた。

もう1つの問題点として、印刷をはがしやすくプラスチックを溶かしてしまうことから、
多くの機械類へ適用する溶媒としては好ましくないという点が挙げられる。
しかしながら、モントリオール議定書に従い 1,1,1-トリクロロエタンの製造は
世界の大部分で廃止され、結果としてトリクロロエチレンが再び使われるようになった。
100% エタノールを製造する際に、最後に残った微量の水を取り除くのにも使われている。

長い間クロロホルムやジエチルエーテル(エーテル)を抑え、
製造にかかる時間およびコストの面で高い効率を示し続けた。

イギリスのインペリアル・ケミカル・インダストリー (ICI) がさきがけとなり、
クロロホルムのような肝毒性や、エーテルのような刺激性・可燃性を持たないことから、
その発展は革命とたたえられた。
それでもなお、心筋のアドレナリンへの感受性を増加させ不整脈を誘発するなど、
いくつかの欠点がある。
また、揮発性が低いので蒸発させるためには注意深く温度を制御しながら加熱する必要がある。
肝機能検査の値に一過性の上昇が見られるとの研究結果から、
肝毒性を持つ可能性があるとみなす考えが強まった。

ハロタンと同程度の率だが死亡に至る場合もあった。
炭酸ナトリウム(低流量の再呼吸装置の閉鎖回路で使われる二酸化炭素の吸収剤)
と共存させると危険であり、容易に分解して 1,2-ジクロロアセチレンになる。

この化合物は神経毒性を持ち、肝毒性も疑われているが、
これはむしろ代謝生成物であるトリクロロ酢酸が原因となっている可能性が高いとされる。
ハロタンは1956年には市場で隆盛を誇り、
妊婦への鎮痛薬としての使用が胎児の死亡と関連付けられた1980年代まで、
全廃は達成されなかった。
発がん性への懸念も同時に起こった。

トリクロロエチレンの活性な代謝生成物はトリクロロエタノールであり、
これは抱水クロラールのそれと同じである。
そのため後者の発がん性への懸念が高まり、議論が行われている。

Wikipediaより

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